AIで広がる可能性
AIは、研究者、スタートアップ、公共機関の様々な障壁を取り払い、現実世界の課題に挑む先進的なソリューションを可能とし、今や最も強力なイノベーションの推進力になりつつあります。Metaの提供するAIモデル「Llama」は、ライセンス料やアクセスの障壁を取り除くことで、組織・チームの規模に関わらず、科学と技術の最先端で活躍できる環境が整い、ビジョンと専門性を持つ小さなチームが世界が直面する大きな課題解決に貢献できるのです。
JAMSTEC(海洋研究開発機構)は、科学と技術が融合した際にもたらされる可能性を体現しています。JAMSTECでは、地球環境のあらゆる側面を探究し、気候変動への理解を深めることをミッションとしています。松岡大輔博士が率いるチームは、MetaのLlamaに日本の山村や都市部の気候データを読み込ませてファインチューニングしました。その結果、地域社会や政府機関が気候変動に迅速かつ適切に対応できるための判断を促すAIツールを完成させました。
より早く、より安く、より賢い技術開発
この規模のツールを開発するには、これまで何年もの作業時間と莫大な資金が必要でしたが、MetaのLlamaにより開発期間とコスト費用は大幅に削減されました。
JAMSTECでは気候データに合わせてAIをファインチューニングすることで、地域ごとの独特な環境条件を反映できるようになりました。この取り組みは、オープンで協働的なAIが、個人や地域社会、政府機関など、社会のあらゆる分野に力強く支援できることを示しています。
強力なのに、誰でも手軽に使える
さらに先進技術の価値は、使いやすさが重要です。Llamaを活用することで、松岡博士のチームは技術的な障壁に悩まされることなく、気候課題の解決に集中できました。直感的で使いやすいツールと、分かりやすいマニュアルによって、規模が小さいチームでも複雑なシステムに惑わされることなく、気候課題への取り組みにエネルギーを最大限に発揮することができました。このシンプルさは大きな変化をもたらします。
未来にもたらすもの
このプロジェクトはJAMSTECの成功事例にとどまりません。世界中の開発チームへの可能性を示す「ティザー」ともいえます。
松岡博士は次のように述べています。
「本プロジェクトでは、膨大な時間と費用をかけて一から作るのではなく、MetaのLlamaを活用して短期間で気候に特化したAIツールを作ることができました。
これは始まりにしかすぎません。オープンソースAIは、世界規模のコラボレーションを可能にする設計図です。この技術に誰もがアクセスすることで、世界に新たなイノベーションをもたらすのです。」
詳細については、こちらのブログ(英文のみ)をご覧ください。