Meta

コミュニティ規定施行レポート2022年第3四半期版を公開

Metaはこのたび、コミュニティ規定施行レポートの第15版*1を公開します。今回のレポートでは、2022年第3四半期(7月から9月まで)におけるポリシーの施行状況に関する指標を提供しています。また、2022年上半期の透明性レポートを公開します。

また、透明性センター*1における以下の情報も併せて公開します。

コミュニティ規定施行レポートに関するハイライト

Metaのインテグリティに対する取り組みは常に進化していますが、私たちの目標は、利用者が閲覧する違反コンテンツを減らすと同時に、私たちが講じた措置の誤りを減らすことです。これは、Metaのポリシーに反するコンテンツへの対応を確実に実行しながら、友人同士の冗談などを誤って削除することを防ぐために、ニュアンスを正確に検出することを意味しています。

ヘイトスピーチに関するコンテンツへの対応は、AI技術の精度向上により、Facebook上において2022年第3四半期では1,350万件から1,060万件に減少しました。これは、利用者の異議申し立てに関する過去のデータを活用し、適切に文化的背景を考慮しないまま誤って削除された可能性のある投稿を特定することで実現しました。例えば、友人同士で使われるユーモラスな愛称をより正確に認識したり、ある文脈の中では不適切または攻撃的とみなされる可能性のある一方で、別の文脈を考慮すれば不適切とは言えない言葉をより的確に検出できるようになりました。この精度向上に伴い、ヘイトスピーチの事前検出率が2022年第2四半期の95.6%から2022年第3四半期には90.2%という結果になりました。

同様に、暴力と扇動に関するコンテンツへの対応も、AI技術の向上により、親しい間柄での冗談として使用される言葉や絵文字をより正確に認識できるようになり、2022年第3四半期には1,930万件から1,440万件に減少しました。この分野での精度向上に伴い、このコンテンツに対する事前対応率は2022年第2四半期の98.2%から2022年第3四半期には94.3%となっています。

いじめや嫌がらせに関するコンテンツの事前対応率は、2022年第3四半期にはFacebook上において76.7%から67.8%に、Instagram上においては87.4%から84.3%に減少しました。これは、Metaのテクノロジーにおける精度向上(およびシステム上の不具合が修正されたこと)によるものです。

いくつかの分野における事前対応率は低下しましたが、FacebookとInstagramにおける第2四半期から第3四半期にかけての有害コンテンツの表示頻度は比較的同水準で推移しています。私たちは引き続きAIの精度向上とともにこれらの分野での措置を講じていきます。

第3四半期におけるFacebook上で措置を講じたコンテンツの数は以下の通りです。

第3四半期におけるInstagram上で措置を講じたコンテンツの数は以下の通りです。

敵対的脅威に関するレポート

定期的なレポートの一環として、私たちは第3四半期の敵対的脅威に関するレポートを公開し、世界中で取り組んでいるさまざまな種類の敵対的脅威への対応に関する定性的な見解を示しています。第2四半期では、米国、中国、ロシアにおける秘密裏の情報工作について調査を行い、Metaの組織的な偽装行為に関するポリシーに違反するとして3つを削除しました。このうち2つのネットワーク(中国とロシア)については、2022年9月27日(米国時間)に最初のレポートを公開しています。レポートの全文はこちら*1からご覧ください。

広範囲に閲覧された米国のコンテンツに関するレポートのハイライト

広範囲に閲覧された米国のコンテンツに関するレポート(WVCR)から得られた知見は、Metaのプロダクトやポリシーの発展に引き続き役立てられます。これには、有害および質の低いコンテンツに対応するため、必要に応じて新たなポリシーを策定することや、問題のあるコンテンツの表示を抑制し、多くの利用者に閲覧されることを阻止するための、優先順位の変更も含まれます。第3四半期の上位のコンテンツにはポリシーに違反するコンテンツは含まれておらず、Facebook内のコンテンツの品質向上に向けたこれまでの成果につき、慎重にではありながら楽観的に評価しています。私たちは、コンテンツ環境を理解し、Metaのポリシーやインテグリティへの取り組みの有効性を評価し、ギャップがあればそれを解消するため、引き続き厳しく取り組んでまいります。レポートの詳細はこちら*1をご覧ください。

外部の専門家との連携

Metaの透明性に関するレポートは、私たちに説明責任を維持させ、私たちが自身の取り組みについて説明する方法の改善に役立てられています。またMetaは、プロセス、ポリシー、評価指標に対して独立した第三者による評価を受け、公開することに努めています。

今年初めに公開したEY(アーンスト・アンド・ヤング)による第三者評価*1では、コミュニティ規定レポートにおける評価指標は公平であり、私たちの内部統制は適切に整備され、有効に機能していることが結論付けられました。さらに、私たちは独立機関による監査に努めており、Metaの広告収入のソリューションに対して、Media Rating Council (MRC) による監査を実施しています。11月初めには、Facebookにおけるコンテンツ・レベルのブランドに係る安全性に対してMRCから認定を受けたことを発表*1しました。

今期は、ステークホルダーとの関わり方に関する透明性センターのセクションを更新・拡大し、ステークホルダーからいただいた声がMetaのコンテンツポリシーの改善に寄与した事例を掲載しました。

ガバナンスのアップデート

監査委員会はMetaにとって外部的視点と説明責任を果たすための貴重な存在です。委員会の助言は私たちのポリシー、運営、プロダクトへの献身的な改善を促し、コンテンツモデレーションに対する取り組みに役立てられています。私たちは全ての助言に対して公開で返答し、助言のうちの75%に関して、実施または実行可能性を模索することに尽力してきました。

また、12月にコミュニティフォーラムを開催し、32か国・地域からおよそ6,000人を集め、メタバースにおける行動について議論することを先日発表*1しました。

このコミュニティフォーラムには、多様なグループの人々が集い、困難な問題を話し合ったり、難しい選択を検討したり、一連の助言に対する意見を共有します。この取り組みは、意思決定の分散化を促進させるだけでなく、プロセスに多様な視点を取り入れるために、新しいガバナンスのあり方を模索するMetaの取り組みです。

*1英文のみで公開しています。