Meta

コミュニティ規定施行レポート 2022年第2四半期版を公開

Metaはこのたび、コミュニティ規定施行レポートの第14版*1を公開します。今回のレポートでは、2022年第2四半期(4月から6月まで)におけるポリシーの施行状況に関する指標を提供しています。

また、透明性センターにて、2022年第2四半期において広範囲に閲覧された米国のコンテンツに関するレポート*12022年第2四半期の監督委員会による四半期レポート*1、安全性と表現を保護するための活動に関するアップデート、そして新たに第三者によるファクトチェックプログラムに関するデータを公開しています。

コミュニティ規定施行レポートに関するハイライト

いじめや嫌がらせを含む様々な分野において、引き続き着実な進歩が見られました。AI技術の向上により、いじめや嫌がらせに関するコンテンツの事前検出率はFacebook上において2022年第1四半期の67%から2022年第2四半期には76.8%、Instagram上において83.8%から87.4%に増加しました。

第2四半期におけるFacebook上で措置を講じたコンテンツの数と表示頻度は以下の通りです。

第2四半期におけるInstagram上で措置を講じたコンテンツの数と表示頻度は以下の通りです。

今回のレポートで共有する指標を継続的に改善するための取り組みの一環として、私たちの判断に同意できない場合を含む、追加審査が申請されたすべての事例について説明するため、異議申し立ての分析手法を更新しました。

世界中で新しい規制の整備が進むにつれて、Metaは、これらの規制が私たちにもたらす義務に注力すると同時に、安全とセキュリティプロセスの一環として、それらの義務がMetaの提供するアプリ上で不適切なコンテンツの表示頻度を減らし、またポリシー施行における誤りを最小限に抑え、さらに十分なデューデリジェンスを実施するための取り組みにどのような影響を与えるかについて注視してまいります。

監督委員会に関するハイライト

監督委員会の範囲の拡大:監督委員会は、一部のコンテンツに警告画面を表示すべきかどうかという、新たな種類の拘束力のある判断についてまもなく発表する予定です。これまでも監督委員会では、コンテンツを削除するか否かについて拘束力のある決定を下すことができました。今回の拡大により、Metaのプラットフォーム上でコンテンツがどのように表示され、人々に配信されるかのさらなるインプットを提供することで、より権限が与えられるようになります。

他の人に知らせる価値に関して:監督委員会の勧告を受けて、私たちは1年間で行った他の人に知らせる価値への配慮に関するデータを公開することになりました。今後、この数字を定期的に公開する予定です。2021年6月〜2022年6月の間に、68件の他の人に知らせる価値への配慮を文書化しましたが、そのうち13件は、政治家の投稿に対して実行されたものでした。このデータは、これらの配慮例や詳細とともに、現在、Metaの透明性センターで公開されています。

危機管理プロトコル: 危機が発生した場合、プラットフォーム上およびプラットフォーム外の差し迫った危険性を評価し、その上で特定のポリシーとプロダクト上の対策を講じます。監督委員会からの勧告に基づいて、また既存の取り組みを強化するために、危機に対するコンテンツポリシーの対応を文書化するために危機管理プロトコル(CPP) を導入します。この枠組みは、新しいものや、独自の管理対応を必要とする可能性のある危機的状況の評価に役立てるものです。危機管理プロトコルは、観測されたリスクや過去の対応と整合的な方法で、ターゲットを絞った危機管理への対応を適時に行うための指針となります。その結果、急速に変化する状況への適応と一貫したグローバルな対応とのバランスをとろうとすることで、危機管理への対応が調整され、持続可能なものになるのに役立ちます。危機管理プロトコルの開発は、独自調査のほか、国家安全保障、紛争防止、ヘイトスピーチ、人道的対応、人権に関する世界50名以上の外部専門家との協議のもと行われます。詳しくは監督委員会のレポート*1もしくはプロダクトポリシーフォーラム議事録*1をご覧ください。

表現の自由の推進と安全性の保障

Metaは、常にポリシーとその施行の在り方を見直しており、Metaの提供するプラットフォーム全体において利用者の自己表現のサポートと安全性の両方のサポートに努めています。私たちの判断が常に正しいとは限らないと認識しており、AI技術を採用するなど、ポリシーの事前対応を改善する方法を模索していきます。

ヘイトスピーチやいじめ、嫌がらせなどのコンテンツは、警告画面を表示し抑制することで、Metaのコミュニティ規定に違反する可能性のあるコンテンツの投稿を一部阻止できることがわかりました。

また、Facebookによるフラグのテストの拡大を行っており、いじめや嫌がらせとしてフラグされる可能性のある一部のコンテンツのグループ内での表示を許可することで、グループ管理者がグループの文化をより良く形成し、文脈を考慮に入れることが可能になります。例えば、このテストでは、ある鑑賞魚愛好家グループの管理者が、魚を「おデブちゃん(fatty)」と呼ぶといったことは必ずしも誰かを不快にさせる意図からのものではなかったことから、グループ内での表示を許可しました。

ファクトチェックと有益なコメント

Metaは、あらゆるプラットフォームの中で最大のグローバルなファクトチェックネットワーク*1を構築しており、世界中の90を超えるファクトチェックパートナーが拡散されうる誤情報を審査・評価しています。第2四半期には、ファクトチェックパートナーによる13万件以上の誤情報を論破する記事に基づいて、Facebookにおける2億件以上の異なるコンテンツに警告を表示しました(再表示を含む)。

米国では、10のファクトチェックパートナーと連携しており、そのうちの5団体がスペイン語のコンテンツを評価しています。米国におけるスペイン語のコンテンツをカバーする新しいファクトチェックパートナーとして、Televisa Univisionを追加しました。 

また、Facebookでは、利用者へより信頼できる情報の提供をし、利用者自身がどのコンテンツを閲覧、信頼、そして共有するかを判断できるようにすることを目的とした試験的なプログラムを開始しました。米国内の第三者によるファクトチェックパートナー数社が、Facebookで公開された投稿に対して、より多くの情報を提供するために、英語とスペイン語でコメントを残す、というものです。この取り組みは、第三者によるファクトチェックプログラムとは別のものです。コメントの内容は、ファクトチェックを経ての評価ではありません。また、コメントがつくことで、投稿の配信やページ全体のステータスに影響を与えることもありません。また、ファクトチェックとは異なり、これらのコメントは、明らかに虚偽ではないものの、人々が誤解を招くと思われるFacebookの投稿に表示されます。

*1英文のみで公開しています。