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2020年の選挙に向けた新たなポリシーを発表

6月26日(米国時間)、CEOのマーク・ザッカーバーグは、自身のFacebook投稿を通じ、2020年に行われる米国の選挙に備え、人種的不平等に立ち向かうためにFacebook社が講じている措置についての最新情報を発表いたしました。

<投稿本文 日本語訳>

3週間前、私は2020年の選挙に向けてFacebook社のポリシーを見直すことを約束しました。まだ継続した取り組みの過程ではありますが、本日、投票に関する信頼できる情報を人々に提供し、投票妨害を取り締まり、ヘイトスピーチと闘うための新しいポリシーをいくつか紹介したいと思います。

世界的なパンデミックの最中に投票がさらに複雑化し、国中で人種的正義を求める抗議が起こるよりも前から、2020年の選挙は白熱したものになりつつありました。Facebookは選挙期間中、すべての人々が安全に情報を得ることができ、さらに、投票という最も重要な場面で自身の声をあげることができるよう、特別な予防措置を講じていきます。

今回発表する変更の多くは、公民権団体からのフィードバックを受け、著名な公民権および自由権の専門家であるLaura W.Murphy氏と、定評のある公民権法律事務所Relman&ColfaxのパートナーであるMegan Cacace氏が率いる、公民権監査人との数ヶ月の作業を反映をしたものです。Facebook社は、あらゆる人々が発言するためのプラットフォームを提供しており、特にこれまで発言力や力を持っていなかった人々に、自分の経験を共有する機会をもたらします。 

 

1. パンデミック時の投票に関する信頼できる情報の提供

先週、400万人の有権者登録を支援することを目的に、米国史上最大の投票情報キャンペーンを発表しました。その一環として、投票者登録、郵送による投票、期日前投票など、投票方法と投票日に関する信頼できる情報を共有する投票情報センターを開設します。人々が投票に行くことを恐れるようなパンデミックの状況下においては、メールでの投票について信頼できる情報を共有することが特に重要になります。今後数ヶ月のうちに、投票情報センターをFacebookとInstagramアプリのトップに表示する予定です。

新型コロナウイルス感染症の中、Facebook社は潜在的な投票妨害の新たな形態を防ぐことにも注力しています。例えば、選挙の日に「ある都市が新型コロナウイルス感染症のホットスポットに指定された」と発言があった場合、それは投票妨害なのか、それとも単に健康情報を共有しているだけなのかを判断するのが難しいため、私たちは、政治家を含め、投票について議論する投稿には、投票情報センターへのリンクを添付する方針を採用しています。これは投稿自体が正確かどうかの判断ではありませんが、どのような場合でも利用者が信頼できる情報にアクセスできるようにしたいと考えています。

 

2. 投票妨害と闘うための追加手順

2018年に、私たちはポリシーを更新し、投票方法と投票日について人々を誤解させるようなコンテンツを禁止しました。現在、2020年の選挙を取り巻く環境を反映し、これらのポリシーを厳しくしています。

最も危険な投票妨害キャンペーンは局所的かつ選挙の前日に実行される可能性があるため、選挙管理センターを活用し、選挙日までの72時間の投票状況に関する誤った主張に迅速に対応し、削除します。 新型コロナウイルス感染症の誤情報に対処した経験から、私たちは、情報の正確性と潜在的に危険なものを判断するために州の選挙当局と協力します。現場の事実が不確実である可能性があり、人々が経験している課題に関する正確な情報を削除したくないため、実際には困難な作業であることを理解していますが、迅速に対応できるように体制を整えています。

また、ICE(Immigration and Customs Enforcement)の職員が投票所で入国審査書類を確認しているという虚偽を主張する投稿も禁止します。これは、投票を阻止するために使用される方法です。また、「友達と私は投票を自分たちでモニタリングして、正しい人だけが投票できるようにする」など、有権者を威嚇するための計画的な干渉の脅威も削除します。私たちは、有権者へのエンゲージメントと人種的正義に関する取り組みの一環として、投票妨害のポリシーを継続的に見直します。

 

3. 悪意のある広告コンテンツに対するより高い基準の作成

今週発表されたEUの報告書で、FacebookはYouTubeやTwitterなど他の主要なインターネットプラットフォームよりもヘイトスピーチに対して素早く対策を講じ、ヘイトスピーチの大部分を取り除いているということが明らかになりました。私たちはAIと人の手によるレビュー体制に多大な投資をしてきました。今では利用者が報告する前にヘイトスピーチの約90%を特定し、削除を行っています。また、定期的にFacebook透明性レポートを発行することで業界の基準を設定し、進捗状況についての説明責任を果たしていきます。 これらの投資を継続し、施行を改善するために必要なあらゆるリソースを投入します。

人々は有料広告よりも人々の投稿で幅広い表現の自由を実現することに関心があると考えています。 通常の投稿で許可されている特定の種類のコンテンツは既に広告で制限されていますが、意見の対立を招くために使われてきたような分裂的で挑発的な言葉を禁止するために、やるべきことはまだ多くあると考えています。 そこで今回、Facebook社として広告における有害なコンテンツの幅広いカテゴリーを禁止します。具体的には、特定の人種、民族、出身国、宗教、カースト、性的指向、ジェンダーアイデンティティ在留資格の人が、他人の身体的安全、健康、生存を脅かすとの主張を禁止するため、広告ポリシーを拡充します。また、移民、難民、亡命希望者を、これらのグループが劣っている、または軽視、解雇、または嫌悪感を表したりする広告から保護する対策を拡大します。

 

4. 報道価値のあるコンテンツのラベル付け

年に数回、公共の利益への価値が危害をもたらすリスクを上回る場合は、ポリシーに違反するコンテンツを残します。多くの場合、政治家からのスピーチを見ることは公共の利益のためであり、報道機関が政治家の発言を報告するのと同じように、Facebook社は、利用者が一般的にプラットフォーム上で政治家のスピーチを見ることができるようにしたい考えています。

利用者がこれらのコンテンツを把握できるよう、報道価値があるとみなし、プラットフォーム上に残したコンテンツの一部にラベルを付け始めます。問題のあるコンテンツと同様に、人々がこのコンテンツを共有して非難することを許可します。これは、社会で許容できるものについて議論する上で重要なことだと考えているためです。ただし、共有しているコンテンツがFacebook社のポリシーに違反している可能性があることを知らせるメッセージを追加します。

ここで明確にしておきたいのは、暴力を助長するコンテンツや投票を抑制するコンテンツに対する報道価値の免除はありません。コンテンツが暴力につながるか、投票権を奪う可能性があると私たちが判断した場合、政治家や政府関係者の発言であったとしても、そのコンテンツを削除します。同様に、ここで発表する方針のいずれにおいても、政治家への例外はありません。

 

全体として、今日私たちが実施しているポリシーは、私たちの国が直面している課題の現実と、それらが私たちのコミュニティ全体にどのように現れているかを扱うように作られています。人々が互いの意見に耳を傾けることで一段と進歩できると信じており、Facebookが人々にとって重要な問題について話し合うために自分の声を届ける場所であり続けることを約束します。ただし、憎しみや暴力を助長したり投票を抑止したりすることに対しては反対します。どこからの言動であったとしても、こうしたコンテンツを排除することを約束します。

Facebook社は継続してポリシーを見直しており、新たなリスクが発生した場合は、外部の専門家や公民権組織と協力してアプローチを調整していきます。私たちは、表現の自由と投票に関する民主主義の伝統を維持しながら、公衆衛生と人種的正義を前進させることができると信じています。Facebookがこの道のりにおいて、社会をよりよくするために貢献できることを願っています。