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新型コロナウイルスに対応する研究者を支援する新しいツール

6月4日更新(米国時間6月3日12:00AM更新)

本日、Facebookは可視化された新たなデータセットを公開し、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対応するための新しい調査結果を提供します。

  • 新型コロナウイルス感染症マップとダッシュボードには、私たちが全世界を対象に行った症状に関する調査の結果と、世界中の新型コロナウイルス感染症への公的部門の対応のために提供している移動範囲データセットが含まれています。
  • 新たに公開した移動データセットでは、様々なコミュニティが移動を減らし、同じ場所に滞在している割合を示しています。これらは集約されたデータを使用し、データセットの作成と共有において、利用者の皆様のプライバシーを保護するための差分プライバシーフレームワークを適用しています。そのため、データセットの解析を個人のプライバシーを保護した状態で行うことが可能です。
  • 国と州間の移動パターンを示す新しいマップは、研究者や非営利団体が長距離移動が新型コロナウイルス感染症の感染拡大にどのように影響し続けているかを理解するのに役立ちます。
  • 疾患予防マップを使用しているパートナーからの新しい洞察によって、新型コロナウイルス感染症がどのように広がり続けるのか、また、この感染拡大がコミュニティにどのような影響を及ぼしているのかをより深く理解することができます。
  • 新型コロナウイルス感染症に関する人々の知識、考え方、実際の対処に関する世界保健機関(WHO)のアドバイスを受けた新たな調査が、マサチューセッツ工科大学(MIT)のデジタル・エコノミーに関するイニシアチブとジョンズ・ホプキンス大学コミュニケーション・プログラムセンターの協力のもとに実施されました。

Data for Goodツールにおいて、利用者の皆様のプライバシーを守る方法の詳細については、こちらをご覧ください。

4月6日投稿:

新型コロナウイルスの感染者の増加を示す曲線を平坦化することは、私たち全員にとって難しい課題となっています。人々がコミュニティを守るために、他者との距離を置き、医療従事者が最前線で命を救うのと同様に、病院は適切なリソースを得るために取り組んでおり、公衆衛生システムは適切なガイドラインを導入しようとしています。そのためには、予防策が機能しているかどうか、およびウイルスがどのように拡散するかについての情報が必要です。

FacebookのData for Goodプログラムの一環として、私たちは研究者や非営利団体が新型コロナウイルスの危機を把握するためにすでに使用している人口移動に関するマップを、人々のプライバシーを守るためにデータを統計化しつつ、提供しています。 新型コロナウイルスへの対応において、この情報がいかに重要であるのかを研究者や非営利団体から聞き、このたび以下の新しいツールを発表しました。

  • 感染予測の取り組みと予防策を考える上で役立つ3つの新しいタイプの疾患予防マップ
  • 公衆衛生研究者が新型コロナウイルスの感染者率が局地的に高い場所を早期に特定できるように設計されたカーネギーメロン大学デルファイリサーチセンターの調査への参加を米国の人々に促すプロンプト

 

感染予防のための新しいツールの提供

疾患予防マップは、人口移動が感染の広がりにどのように影響するかをより理解するために研究者が使用できる、統計化された情報セットのことです。世界中の研究者と公衆衛生の専門家は、パンデミックに対応するためにこうした情報をより多く活用することを提唱しているため、本日私たちは3つの新しいツールを共有します。

コ ロケーションマップは、あるエリアの人々が別のエリアの人々と接触する可能性を明らかにし、新型コロナウイルスの感染者が次にどこに現れる可能性があるのかを示します。

日本のロケーションパターンは、新型コロナウィルスがどのように広がるかを疾病疾患モデラーが判断するのに役立ちます。

 

移動範囲の傾向は、地域レベルで人々が家の近くに滞在しているか、町内の多くの区域を訪問しているのかを示し、予防策が正しい方向に進んでいるかの洞察を提供します。

移動範囲の傾向は、ブラジルにおけるこれらの例のように、さまざまな地域の人々が多くの地域を訪問しているかどうかを示します。

 

社会的つながりの指標は、州や国をまたぐような、人々の交友関係を表します。これは、疫学者が感染が拡大する可能性を予測するのに役立ち、新型コロナウイルスの感染が最も高い地域が支援を求める可能性がある地域を示します。

このマップは、東京と日本のその他の地域との間で、Facebook上の関係の可能性を示しています。これは、社会的なつながりがどのようにコミュニティが危機的状況に対応し、そこから復興するために役立つ可能性があるかを表しています。

疾患予防マップはFacebookからの情報を集約し、利用者を特定できないようにしています。人々が再び身元を特定されるリスクを削減するための追加の措置を行っています。たとえば、データセットでは、個人のパターンではなく、市または郡レベルでの情報を表示します。Data for Goodのサイトで、人々のプライバシーを守るFacebookの取り組みについて詳しく見ることができます。

“新型コロナウイルスには、測定された対応への政策効果を評価するペースを遅れさせる性質が備わっています。FacebookのData for Goodプログラムから提供される移動データは、病気の伝染に関する重要な相関をほぼリアルタイムで見ることができます。このデータを他の情報源と組み合わせることで、公衆衛生上の決定に役立つより良いモデルを作成することができます。”

– 疾病モデリング研究所、Daniel Klein博士

 

新型コロナウイルスを追跡するための公衆衛生研究者向け調査の開始

米国では4月6日(米国時間)から、一部の人々にニュースフィードの上部にFacebook外でオプションで実施する調査へのリンクが表示されます。この調査は、研究者が新型コロナウイルスの広がりをよりよくモニタリングし、予測できるように支援するものです。 カーネギーメロン大学デルファイリサーチセンターが実施するこの調査は、自己申告された症状のヒートマップなど、危機への対応方法に関する新しいインサイトを生み出すために使用されます。 この情報は、医療システムにとってリソースが必要な場所を計画し、社会の一部を再開する時期、場所、方法を決定するのに役立てられます。 有益な結果が得られた場合は、世界の他の地域でも同様の調査を利用できるようにします。

カーネギーメロン大学(CMU)デルファイリサーチセンターが実施するこの調査は個々のアンケートの回答をFacebookと共有しません。また、Facebookは個人を特定できる情報を研究者と共有することはありません。 プライバシーを保護しながら結果を測定できるように、ランダムなID番号を共有し、誰かが調査への回答を完了したときにCMUから返送されます。 次に、個人を特定せずにサンプルのバイアスを修正するのに役立つ加重値と呼ばれる単一の統計を共有します。

 

リサーチ機関とのグローバルネットワークの構築

新型コロナウイルスの大流行が始まって以来、私たちは救援活動を支援するために疾患予防マップを活用すべく、多数の信頼できる組織と連携してきました。 これらのパートナーには、米国のハーバード大学公衆衛生大学院、台湾の国立清華大学、イタリアのパヴィア大学などの大学のほか、ダイレクト・リリーフ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などの非営利団体や世界銀行が含まれます。彼らは、FacebookのData for Goodツールからリアルタイムの動向を提供するためのグローバル連合であるCOVID-19 Mobility Data Networkを設立しました。このネットワークはすでに世界中のさまざまな対応を積極的に支援しています。

“ソーシャル・ディスタンス(物理的に人と人との距離を取る)政策の影響を測定することは、この段階では絶対に重要であり、この種の集約されたデータは、個人のプライバシーを保護しつつ、予測モデルを構築する政策立案者や研究者にとって実用的なインサイトを提供するものです。” 

-ハーバード大学公衆衛生大学院 感染症動態研究所副所長、Caroline Buckee氏

 

プライバシーを守る

Facebookと、より幅広いテクノロジー業界は、プライバシーを犠牲にすることなく、医療専門家や当局がこの危機に立ち向かうのを支援する革新的な方法を探究し続けなければなりません。FacebookのData for Goodツールは、人々の情報を保護するように設計されており、私たちは政府からのデータ要求にどのように対応するかについてのガイドラインを公開しています。今後も私たちの取り組みについての透明性を保ち、政策立案者、規制当局およびプライバシーにおける専門家と活動について協議していきます。

新型コロナウィルスの影響を受けている世界的な医療専門家、地方自治体、企業、コミュニティをサポートするFacebookの取り組みについてはこちらをご確認ください。


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