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プライバシーとデータポータビリティの未来に向けて

Facebookでは、無償で利用でき、かつ開かれたインターネットには、誰もがお気に入りのアプリやサービスにデータをシェアできる環境が必要だと考えています。FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグが述べたように、特定のサービスに対して人々が共有したデータは、別のサービスにも移行できるべきです。これにより、自分のデータの管理権限とそれに関わる選択権が与えられるだけでなく、技術革新も促進されます。Facebookがデータポータビリティの原則を支持する理由はここにあります。

Facebookでは、過去10年ほどにわたり、利用者の皆様が各自の情報をFacebookからダウンロードするための機能を提供し、先日その情報を別のサービスに簡単に移動させるためのツールの改善をいたしました。私たちは、プライバシーを保護し、技術革新を推進しながらも、利用者の皆様がさらに自分のデータを管理できる次世代型のデータポータビリティツールを提供できると確信しています。そのためには、Facebookおよび他のオンラインサービス事業者は、異なるサービス間でデータを移動しても引き続きそれらが保護されるという信頼を人々に示す必要があります。

信頼でき、かつ効率的に活用いただけるポータビリティツールを構築するためには、オンラインサービス事業者は対象となるデータの種類と、移動させる際のデータの保護責任の所在について、明確なルールを確立する必要があります。すでにGDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)のような法・規則ではポータビリティに関する権利を保証していますが、これらのルールを施行していく上でのガイダンスは企業と人々の双方にとって有益であると考えます。

データポータビリティについて

そこで、この度Facebookは、プライバシーが保護されたデータポータビリティの実現に関する先進的かつグローバルな議論を促すデータポータビリティについての5つの論点について述べたホワイトペーパーを発行しました。これらは複雑な論点であり、すでにデータポータビリティに取り組んでいるプライバシーの専門家、シンクタンクや政策担当者によって続けられている調査研究に、Facebookも少しでも貢献していきたいと考えます。ホワイトペーパーについては、こちらを参照ください。

このホワイトペーパーがデータポータビリティの実運用を改善するうえでの課題を明確にし、解決策となるアイデアを提供できれば幸いです。

現在の取り組み

データポータビリティは、サービスの利用者から、新興企業や既存企業まで、各関係者に恩恵をもたらすものであるべきです。Facebookが公開するこの報告書が、プライバシー関連の専門家、政治家、政策担当者や、世界中の企業各社との間で交わされるであろう、リスクを軽減し、便益を最大化しつつデータポータビリティを実現するための議論を促す機会となることを期待します。

ただ、私たちは単に問いを投げかけるだけではありません。この枠組みの構築に向けて外部関係者と連携すると同時に、すでにFacebook単独で進めている取り組みもあります。