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監督委員会の構成とガバナンス

 

「Facebookは、私たちが定めるコンテンツポリシーとそれに関連する日々の判断が、多くの人に影響を及ぼすことを理解しています。この認識に基づき、私たちは常に改善に努めています。監督委員会は、Facebookが下す判断の質を向上し、透明性を高めるためのものです。この憲章は、私たちが業界全体の模範となるように願うモデルの構築に向けた、重要な一歩です」 – ニック・クレッグ, VP Global Affairs and Communications

マーク・ザッカーバーグが昨年11月に初めて、Facebookにおけるコンテンツのガバナンス体制のビジョンを公表して以降、Facebook社内チームは世界中の皆様からいただいたご意見・ご提案を取り入れながら、実現に向けた取り組みを進めてまいりました。

この度Facebookは、監督委員会の構成ならびにFacebookとの関係について、憲章の形で発表いたします。 この憲章はガバナンスの軸となる文書であり、委員会の責務およびFacebookとの関係を定義するものです。憲章は、委員会のメンバー、ガバナンス、決裁権に加え、その委員会の規模、管掌領域、権限なども規定します。憲章は今後数週間のうちに新設される委員会ウェブサイトにて、複数の言語で公開される予定です。

委員会の目的と目標を説明するマーク・ザッカーバーグからのメッセージも同時に公開されます。

ガバナンス文書

監督委員会のガバナンス体制は、憲章以外にも多くの文書で規定されることになります。Facebookは現在、委員会を独立機関として運用するための具体的な事項に関する定款の作成も進めています。定款では、行動規範や委員資格の剥奪といった説明責任を保証するための仕組みや、委員会の招集、事例資料の作成、決定事項の実施に関する手順も定めます。現在はFacebookが委員会に代わってこれらの策定準備を進めていますが、最終的には委員会のみが定款の改定権を有することになります。

ガバナンス体制

委員会をFacebookから独立した機関とすることは、重要な課題として頻繁にご指摘をいただいています。委員会の独立性を確保する手段のひとつとして、独立信用機関を設立します。監督委員会、トラスト、Facebookはそれぞれ個別の役割と責任を負いつつ、委員会が目的を果たせるよう機能します。

透明性確保の一環として、トラスト文書は後日公開され、委員会、トラスト、Facebookの正式な関係を定義するものとなります。

Governance_v11 copy_ONLINE_ja_JP

委員会の構成決定の経緯

憲章の最終版と併せて、草稿の抜粋、それに対するフィードバック、委員会の構成に関する各決定の根拠をまとめた経緯の要約も公開する予定です。

多くの点について健全で建設的な議論が交わされました。特に議論が活発だったのは以下の4分野です。

  • ガバナンス: 独立トラストを作成するという決定は、Facebookが意見を求めた方々の大多数から支持されました。委員会の独立性を確保できるだけでなく、説明責任の所在をチェックする手段が増えることが理由です。トラストは、委員会の活動を支えその費用を補償する基盤となります。

  • メンバー:  現在私たちは、適格な資質を有し、多様性を実現できる40名の委員会メンバーを選出しています。メンバーの任期は3年です。Facebookが全委員を指名すべきではないとのご指摘をいただいており、これについて私たちも同意見です。そこでFacebookは少数の初期メンバーを選ぶにとどめ、これらの初期メンバーとの共同で追加のメンバーを選出します。それ以降の選出については委員会主導で行うことになります。これは9月の投稿でご説明したとおりです。委員会メンバーの正式な任命はトラストが行います。

  • 過去の判断:  憲章の最終版では、委員会は原則として過去の判例を尊重するよう定められています。これは意見公募期間に寄せられたフィードバックを反映したものです。また、委員会はFacebookに、同じコンテンツが再度投稿された場合や同様の事例に対して委員会の決定を適用するよう要請できます。その場合、Facebookは技術上および運用上実用的な範囲において要請に従います。

  • 実施: 委員会がコンテンツに対し下した決定は拘束力を持ち、Facebookは速やかにこれを実施します。委員会は個々の事例に関する総合的な判断として、Facebookに対しポリシーに関わる勧告を行うこともできます。このような仕組みを通じて、委員会の決定がFacebookのポリシー、実施手順、慣行に持続的な影響力を持つことが意図されています。

プロセス
Facebookとその利用者は、委員会に対し個別事例の審査を依頼することができます。当面はFacebookが提出した事例を検討するところから活動を始め、2020年前半には、利用者も委員会に審査依頼ができる仕組みを構築する予定です。

下記の図にて、依頼されたものの中から委員会が審査する事案をどのように選択し、その判断をFacebookがどのように実施するかといった基本プロセスの概要を説明しています。

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最初のステップとして、Facebookが委員会に審査を依頼する事例について、重大性や困難さで優先順位を付けるためのガイドラインを定めました。現在は重大かつ困難な事例の選出基準となる指標を検討しているところです。

  • 重大性:  重大性は、問題となるコンテンツが現実世界に及ぼす影響の大きさを表すものです。世論に深刻、大規模、かつ重要な影響を及ぼす問題に関わるコンテンツは重大性が高いといえます。これには以下の要素が含まれます。

    • 深刻度:  当該コンテンツは他人の言論、安全、プライバシー、尊厳を脅かす。
    • 規模:  大勢の人々に拡散または影響を及ぼす、またはFacebook上の大きな傾向や問題を反映している。
    • 公共の議論:  世間的に大きな議論、または政治的・社会的に重大な問題を引き起こす。

  • 困難さ: コンテンツに対する判断が、現在のポリシーまたはその実施について問題を提起するような場合に適用します。このようなコンテンツでは削除の是非をめぐって激しい議論が起きる可能性があります。これには以下の要素が含まれます。

    • 異議:  当該コンテンツに対するFacebookの判断や、その根拠となるポリシーに対して議論が起こっている。
    • 不確定要素:  Facebookのポリシーに則った正しい判断かどうかについて、不確定な要素がある。
    • 競合性: 相容れない価値観の間に緊張関係が存在する。当該コンテンツを削除するか残すか、どちらの判断が下されても必然的に何らかの価値が犠牲になることが合理的に予想できる。

今回の発表は重要な節目となりますが、一方で取り組むべき課題はまだ多数残っています。

今後数か月間は引き続き仮説の検証を行い、委員会がスムーズな運営を開始できるよう準備を進めてまいります。加えて、委員の選出および決定、トレーニング、憲章定款の最終的な策定を行い、委員会が2020年前半に最初の事例を検討するための準備等を行う予定です。

今後も各段階において社外の専門家の意見を取り入れながら取り組み、随時進捗をお知らせいたします。


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