Facebookは6月26日(米国時間)、社会問題や選挙、政治に関連する広告の掲載を希望する広告主に向け、透明性ツールの提供範囲を拡大することを発表しました。
広告の透明性を高めることは、Facebookと広告主が持つ責任の明確化と信頼性の向上に繋がります。そのためFacebookは、政治活動を行う人々、あるいはロビー活動を行う団体が掲載する広告に関する情報や、広告の責任者を利用者の皆様が確認できるツールの拡充を継続的に行っています。同時に、世界中で行われる選挙に対する他国からの介入を防ぐための取り組みを続けていきます。今回提供が開始される国と地域については、こちらのヘルプセンターをご覧ください。
認証プロセス
Facebookでは、広告主が広告を掲載する為の認証プロセスの一環として本人確認を行うほか、広告の責任者の明示を許可しており、その情報は広告上に表示されます。広告ライブラリ内には、広告と「PR」のラベルに表示される免責情報が、広告費用やインプレッション数、広告を閲覧した人口統計など、広告に関する詳細情報とともに7年間アーカイブされます。
この認証プロセスは以前から透明性ツールが利用可能な国においても同様で、過去に認証を得た広告主が再認証をする必要はありません。
広告主の説明責任
世界中の各地で選挙は行われており、ほぼ予告なしに行われるものもあります。その為、Facebookは世界中のより多くの国と地域で、社会問題、選挙または政治に関連する広告における認証と免責情報の追加を求めていくことを約束します。
既に世界50ヵ国以上の国と地域において、選挙または政治に関連する広告の認証と免責情報の追加要求を行っており、選挙を目前に控え、これらの規制が早急に必要とされるウクライナ、シンガポール、カナダとアルゼンチンを対象に積極的に対応を求めます。本日より、自動レビューと人的レビューの組み合わせにより、ウクライナとカナダで掲載される広告を系統的に検出し、確認します。シンガポールとアルゼンチンでは、今後数ヶ月以内に透明性ツールを導入後、広告ライブラリレポートの提供も開始する予定です。広告ライブラリレポートからは、広告主や地域ごとの合計の広告費用データの確認およびダウンロードができます。現時点では、本日追加された他の国の、潜在的な社会問題、選挙または政治に関連する広告への対応を積極的に求めることはありません。しかし、急速に進化する規制環境の中で、これらの国の広告主に適切な免責情報および認証を追加することを推奨します。
いかなる場合においても、広告を掲載する国で適用される選挙法、広告法および規制の順守は広告主の責任となります。法律に違反する広告を発見した場合、該当する広告の削除に向け迅速に行動します。透明性ツールの提供により、規制当局はいかにして実用的な規制で選挙を保護するかを検討しやすくなりました。
現時点で政治、選挙に関連する広告、候補者、およびロビー活動団体の検出、確認を行っていない国では、透明性ツールを使用し、有権者に対し誰が彼らの投票に影響を与えているかについて情報を提供することもできます。投票者や規制当局には、これらの政治家や影響力のある団体にも同様に説明責任の開示を問うことを推奨します。
広告ライブラリAPIの拡大
Facebookが単独で公正な選挙を保護することはできません。そこで、広告ライブラリAPIへのアクセスを世界中に拡大し、規制当局、ジャーナリスト、監視団体、および多くの人が政治や社会問題に関連する広告を分析できるようにしました。3月にアクセスを拡大して以来、APIの改善を行い、該当国におけるすべての社会問題、選挙、政治に関する広告に簡単にアクセスし、特定の広告主の分析をできるようにしました。また、広告の画像や動画、また最近配信された広告へプログラムでアクセスすることを容易にするべく改良を進めています。
製品の改良に加え、私たちは世界中で行われる選挙を保護するために政府、市民団体および選挙関連政府機関と提携し続けます。今後も選挙の保護に向け、改善を続けていきます。