フェイスブック ジャパンは10月11日、女性の起業を支援するプログラム「#起業女子」の立ち上げから1周年を迎えたことを記念したアニバーサリーイベントを都内で開催しました。イベントでは、トークセッションやパネルディスカッションが行われ、起業に関心がある女性を中心としたおよそ110名の参加者が、真剣に耳を傾けていました。
「#起業女子」は、Facebookが世界各国で実施している女性起業家を支援するプログラム。ワークショップやトレーニングなどを通して、女性起業家がビジネスを成長させるために必要な知識やスキル、人脈などを身に付けることができます。これまで17の国と地域で、およそ42,000人の女性をトレーニングしてきました。
「#起業女子」は、日本でも、2016年9月から活動を開始。Facebook、Girls in Tech Japan、コラボラボが協力して取り組み、これまでに東京、福岡、名古屋、金沢など全国22の都市でセミナーを行い、およそ1,000人が参加しました。このたび発足から1年を迎え、イベントを実施。第一線で活躍する女性起業家らを招いて、女性が起業することの重要性やSNSの活用法などについて議論が交わされました。
フェイスブック ジャパンの長谷川晋代表取締役は、イベント冒頭の挨拶で、「#起業女子の活動も、『起業によって自分のアイデアを形にしたい』『社会を良くしたい』という同じ目的を共有するコミュニティだと考えている」とFacebookの「コミュニティづくりを応援する」というミッションにおける「#起業女子」プログラムの重要性を述べました。その上で、「女性の成功は皆を幸せにします。日本の経済、雇用、社会に対しても非常に大きな、ポジティブなインパクトがあり、重要な取り組みとして、#起業女子の活動を推進していきたい」と話しました。
また、ゲストとして挨拶を行った外務省の女性参画推進室の北郷恭子室長は、女性の起業について、「女性の起業家は男性よりも少なく、女性だからぶつかる障壁もある」と課題について言及。その一方で、「女性のほうが身近なニーズに応えるビジネスをするという話もあり、社会全体の暮らし方を変えるような可能性を秘めています」と話し、女性起業家の可能性について語りました。
トークセッションでは、高齢者向けゲームアプリ「ひなだん(hinadan)」を開発した82歳のプログラマー若宮正子さんと大学生でありながら2度の起業経験がある株式会社Hand-C代表取締役社長の仁禮彩香さんが登壇。「女性の挑戦が社会を動かす」をテーマに、それぞれの経験から、SNSの活用法や新しいことに挑戦することの重要性について話しました。
SNSの活用法について、仁禮さんは「人とつながり、ネットワークを作る上で活用してきました。いったん大きな枠でたくさんの人とつながり、その中から一緒に取り組んでくれる人を見つけるのにすごく役立っています」と話しました。一方の若宮さんも「Facebookに友達が800人いて、毎日投稿しています。世代も国も違う。そういう中で色々なことを勉強させていただいています」と、SNSを交流、学びの場として利用してきたと言います。
また、「#起業女子」に参加している女性に対して、若宮さんは「誰も死なないことだったら、やってもいいと考えています。肩の力を抜いて、失敗を恐れないということ。失敗の積み重ねが次に繋がります」と、挑戦することの重要性に触れ、エールを送りました。仁禮さんは、自身を「みなさんと一緒に学んでいく立場」とした上で、「分からないこと、足りないこと、恐れなど色々とあると思いますが、結局やるかやらないかはシンプルな話。やらないと決めたらやらないし、やると決めたらとことんやるということを大切にしています」と話しました。
この日のパネルディスカッションでは、女性社長支援サイトの「女性社長.net」を運営する株式会社コラボラボの代表取締役、横田響子さんをモデレーターに迎え、「#起業女子」プログラムに参加経験のある女性起業家やトレーナーが、ディスカッションを行いました。
ディスカッションは、ビジネスでFacebookをどのように活用しているかを中心に行われ、投稿のリーチ数やページビューなどFacebookページのパフォーマンスを分析する「ページインサイト」の活用法のほか、海外顧客の開拓や写真の活用術などについて議論が交わされました。
Facebookではこれからも、女性の起業を支援する「#起業女子」の活動を推進していきます。2018年には、国内の開催都市を30に増やし、さらに1000人の女性が参加することを目標に掲げています。今後も女性のエンパワーメントを推進し、「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」というミッションを達成していきたいと考えています。