マーク・ザッカーバーグは7月5日(米国時間)、Instagramチームが開発した、テキスト共有アプリ「Threads(スレッズ)」の初期バージョンを発表しました。クリエイターでも、気軽に投稿したい人でも、リアルタイムの近況や他の利用者との会話を楽しめる新しい場を提供します。今後、オープンで相互運用可能なソーシャルネットワークがインターネットの未来を形作ると考えており、Threadsもそのような互換性を持つようになる予定です。
Threadsについて:
- Instagramチームが開発した新しいアプリで、テキストで近況を共有したり、他の利用者との会話に参加したりすることができます
- Instagramアカウントを使ってログインすることができ、最大500文字で投稿可能。リンク、写真、最長5分の動画も投稿することができます
- 今後、オープンで相互運用可能なソーシャルネットワークがインターネットの未来を形作ると考えており、Threadsも近いうちに互換性を持つようになる予定です
Instagramは、世界中の何十億もの人々が写真や動画を通じてつながっているプラットフォームです。利用者が自分のアイディアを表現できるポジティブでクリエイティブな場を作るために、Instagramの強みを活かしながら、さらにテキストでの共有を取り入れたのがThreadsです。ThreadsでもInstagramと同じように、興味関心が近い友達やクリエイターをフォローし、つながることができます。もちろん、Instagramでフォローしているアカウントだけでなく、さらに多くの人たちをフォローすることも可能です。また、安心安全に利用するための既存の機能や、利用体験を管理するためのツールなども利用できます。
Instagramから会話に参加する
Threadsを始めるのは簡単です。Instagramアカウントを使ってログインすると、ユーザー名と認証がそのまま引き継がれます。Threads専用にプロフィールをカスタマイズすることも可能です。
16 歳未満(一部の国によっては18歳未満)の利用者は、Threadsに参加すると、デフォルトで非公開アカウントに設定されます。Instagramでフォローしているのと同じアカウントをフォローするかを選ぶことができるほか、自分と同じ興味関心を持つ人たちを新たにフォローすることもできます。スクリーンリーダーのサポートやAIが生成する画像説明など、Instagramで利用可能なアクセシビリティの主な機能は、Threadsでも有効です。
Threadsのフィードには、利用者がフォローしている人々の投稿や、まだ発見していないクリエイターによるおすすめのコンテンツが表示されます。投稿は500文字までで、リンク、写真、さらに最長5分の動画も投稿することが可能です。Threadsの投稿は、Instagramストーリーズに簡単にシェアしたり、他のプラットフォームにリンクとして投稿することもできます。
ノイズを消して安心安全に利用
Threadsは、ポジティブで生産的な会話を可能にするツールとして開発したものです。自分をメンションできる人や、Threads上で自分に返信できる人を管理することができます。Instagramと同様に、非表示ワードを設定することで、特定の単語を含む返信が表示されないようにすることも可能です。また、誰かのフォローをやめたり、ブロック、制限、報告したいときは、その人の投稿やプロフィール画面にある「・・・」のメニューから選択することができます。
Threadsにおいても、Metaが提供するすべてのプロダクトと同じように利用者の安全に真摯に取り組んでおり、アプリ内のコンテンツとインタラクションについては、Instagramのコミュニティガイドラインを適用します。2016年以来、利用者を保護するために必要なチームとテクノロジーの構築に160億ドル以上を投資しており、業界をリードするインテグリティへの取り組み推進と、コミュニティを保護するための投資に引き続き注力していきます。
相互運用可能なネットワークとの互換性
Threadsは近日中に、World Wide Web Consortium(W3C)によって構築されたオープン・ソーシャル・ネットワーキング・プロトコルであるActivityPubに対応する予定です。これによって、MastodonやWordPressなど、ActivityPubプロトコルをサポートする他のアプリと相互運用が可能になり、ほとんどのソーシャルアプリでは不可能な、新しいタイプのつながりが生まれるようになります。Tumblrを含む他のプラットフォームも、将来的にActivityPubプロトコルをサポートする計画をすでに発表しています。
また、Threads上のオーディエンスについて、利用者がより自由に管理できるように取り組んでいきます。ActivityPubと協力することで、Threadsの利用をやめた後、自分のコンテンツを他のサービスに移行するオプションを提供する予定です。今後のビジョンは、互換性のあるアプリを利用している人々であれば、Threadsのアカウントを持っていなかったとしても、Threads上で他の人をフォローしたり、交流したりすることを可能にする(あるいはその逆)ことで、多様で相互接続されたネットワークの新時代を先導するものだと考えています。Threads上で公開アカウントを持っている利用者は、他のアプリからも自分の投稿が閲覧できるようになるため、追加の手間をかけずに新たなオーディエンスにリーチすることが可能です。非公開アカウントの場合は、Instagramでの体験と同じように、他の利用者からのフォローリクエストは承認制です。
オープン・ソーシャル・ネットワーキング・プロトコルの利点は、人々がお互いをフォローし合えることだけではありません。開発者は、他のオープン・ソーシャル・ネットワークに簡単にプラグインできる新しいタイプの機能やユーザー体験を構築することができ、イノベーションと実験のスピードを加速させることができます。各対応アプリは、独自のコミュニティ基準やコンテンツモデレーションポリシーを設定することができ、人々は自分の価値観にあわせたプラットフォームを自由に選ぶことができるようになります。私たちは、電子メールやウェブそのものを管理するプロトコルに似たこの分散型アプローチが、オンラインプラットフォームの将来において重要な役割を果たすと信じています。
Threadsは、オープンなソーシャル・ネットワーキング・プロトコルとの互換性を想定した、Metaにとって初めてのアプリです。急成長している相互運用可能なサービスのエコシステムに参加することで、Threadsが、利用しているアプリに関わらず、人々が自分たちのコミュニティを発見する一助となることを願っています。
今後の展開
Threadsは本日より、iOSとAndroid向けに100カ国以上で提供し、対象となる国の利用者は、AppleのApp StoreとGoogle Playストアからアプリをダウンロードすることができます。
今後も、ThreadsがActivityPubプロトコルと互換性を持つための取り組みに加えて、フィードに表示するおすすめコンテンツの改善や、トピックやトレンドをリアルタイムでフォローできるような検索機能など、利用者が自分の興味関心に近い投稿やクリエイターを発見しやすくなる新機能を導入する予定です。