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2020年ダイバーシティに関する年間報告書:全ての人にさらなる機会を提供する取り組み

世界中の人々が新型コロナウイルス感染症により困難な状況に直面しており、これは資源、権力、機会の格差により、最も弱い立場の人々にも容赦無く、かつ不平等に降りかかっています。

黒人、ラテン系、先住民などの有色人種、障害を持つ人々、退役軍人、高齢者、そして最前線で働く人々が、高い割合で新型コロナウイルス感染症によって亡くなっています。また、米国籍を持つ黒人の大切な命が奪われ、家庭内で虐待を受ける女性の増加、アジア人や様々な宗教の人々に向けられた外国人蔑視やLGBTQの人々に対する暴力など、様々な問題が浮かび上がっています。私たちは、共通の人間性(楽しいことや良いことだけでなく、同時に悲しさや弱さや辛さも共通していること)が現状では育まれていないと感じています。

同時に、どのような危機的状況であっても、人々を支援・奉仕し、つなげるための契機になり得ます。Facebook社の創設以来、私たちのミッションとして、インクルージョンにおいては遅れをとることなく優先的に取り組んでいます。

Facebook社は、コミュニティが新型コロナウイルス感染症のパンデミックを乗り切るための支援に注力してきました。新型コロナウイルス感染症情報センターを立ち上げ、地域の報道機関が事業を継続できるよう支援し、研究者が感染症の広がりを追跡し、効果的な対応を行うためのデータを提供しています。また、一定のコミュニティが、病気だけでなく、国の経済的苦難によっても格差に苦しんでいることが明らかになった際、マイノリティ、女性、退役軍人が所有する企業、組織、非営利団体に数百万ドルの寄付を行いました。

黒人の人々が数世紀にもわたって経験し、世界に訴えてきた黒人に対する過酷な暴力への関心が、ジョージ・フロイド氏の死を発端とし、世界中で高まっています。

Facebook社は人種的正義のために役立つプロダクトを構築すべく、従業員のアイディアに基づいて行動してきました。2021年には、さまざまなサプライヤーとの協力に10億ドルを投じることを約束しました。これには、黒人が所有する企業との1億ドルの協力と広告枠の提供も含まれます。また、米国の黒人の中小企業、クリエーター、非営利団体などに、その他の金融投資に1億ドルを拠出することを約束しました。投票は民主主義の中で声を上げるための最善の方法であるため、Facebook社は今秋の選挙に先立ち、米国史上最大の有権者登録および情報のキャンペーンを開始しました。

このパンデミックの回復には数年かかります。何世紀にもわたって存在する人種間の暴力と排外思想における苦しみを終わらせるには、さらに時間がかかります。Facebook社は、これからも、プラットフォームの内外で、社会から取り残された人々やコミュニティに力を与え、発言する力を与え続けていきます。

2020年ダイバーシティに関する年間報告書は、従業員の多様性を改善するために講じてきた多くの施策を紹介しています。女性、黒人とヒスパニック系の人々、あらゆる部門において割合を増やしてきました。 

2014年から2020年にかけて、非技術職の従業員のうち、米国における黒人の割合は2%から約9%に増加し、ヒスパニック系の割合は6%から約11%に増加しました。リーダーシップ職の女性も同様に、23%から34.2%まで増加しました。 

技術職の数は比較的横ばいであり、最も顕著な実績としては、技術職の女性が15%から24.1%に増加したことです。また、技術的な役割を担う黒人とヒスパニック系の人々の割合は増加傾向にありますが、技術職の黒人は1%から1.7%の増加、ヒスパニック系は3%から4.3%の増加と、非技術職の増加率に比べると遅れています。技術分野においても、全体においても、彼らのような従業員を増やしていくことは、短期的及び長期的な注力として取り組んでいきます。

昨年、私たちは「50 in 5」という目標を設定しました。2024年までに、私たちが雇用する従業員のうち、少なくとも50%をマイノリティと呼ばれる人々にするというものです。これにより、全世界のFacebook社で働く女性の従業員数を2倍にし、米国では黒人とヒスパニック系の従業員数を2倍にすることを目指しています。 

昨年、この目標を発表したとき、従業員のうち43%がマイノリティでしたが、彼らが占める割合は現在では45.3%となっています。

もちろん、これらの数字は私たちの取り組みのほんの一部に過ぎません。Facebook社は、誰もが尊厳をもって機会を得られる、つまり、人々が同じ仕事に対して同じ賃金を得られる職場づくりを目指しています。Facebook社は長年にわたり、給与の公平性に関する分析を実施しており、引き続き取り組んでいきます。私たちの分析では、同じような仕事をしている人たちについて、世界的に見てジェンダー、米国においては人種を超えて、場所、役割、レベルなどの要因を考慮した給与の公平性が維持されていることが確認されています。

Ford FoundationやKapor Centerのテック業界における離職者調査では、テック業界全体で何千人もの人々が自発的に仕事を辞めた理由が調査されており、職場の環境はグループ間で大きく異なり、さらに不公平さが離職の主な要因であることが明らかになっています。Facebook社で働く人の中には、プロとしての彼らのキャリアにおいての中で最高の職場での経験をしている人もいれば、残念ながらそうでない人もいます。そのため、Facebook社では、より公平な制度を持つことが最優先事項となっています。このギャップを埋めることで、全ての従業員がより公平で一貫した環境を得ることが重要な目標です。

私たちはこの1年間で、多様性の受け入れを高めるためのパフォーマンスシステムの改善、差別やポリシー違反の報告ルートの追加、悪意のない差別的言動(マイクロアグレッション)に関して、Facebook社のカルチャーや環境づくりの重要な役割を担うリーダーへの報告ツールの立ち上げなど、多くの変更を行ってきました。また、ダイバーシティ&インクルージョン部門を強化して、COOと直属の体制とし、CEOの上級幹部会議に出席することで、すべてのリーダー層の意思決定において多様性の受け入れが中心となるようにしました。シニアリーダー層の説明責任を高め、彼らのパフォーマンスは具体的なダイバーシティ&インクルージョンの行動計画と照らし合わせて測定され、結果として彼らのパフォーマンスレビューに反映されます。また、人種的不正に対抗するためのワークストリームを構築し、製品開発におけるインクルージョンと公平性の確保に向けて専任のチームを編成しました。

私たちは、社員全員が配慮され、耳を傾けられ、評価される企業、そして誰もが尊厳を持って機会を与えられるグローバルコミュニティの構築に向けて、今後も全力で取り組んでいきます。2020年ダイバーシティに関する年間報告書の詳細はこちらからご覧いただけます。