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開発者カンファレンス「F8」2019:1日目発表内容まとめ

2019年4月30日(米国時間)、Facebookの開発者カンファレンス「 F8 」2019が開幕し、世界中から5,000人以上の開発者、クリエイター、起業家が集まりました。

初めにFacebook創設者兼CEOのマーク・ザッカーバーグが基調講演にて、人々が自由に表現をし、大切な人々やコミュニティとつながることができる、プライバシーを重視したソーシャル・プラットフォームの構築に向け、Facebookがどのように取り組んでいるかについて話しました。また、ザッカーバーグは、製品構築やFacebook社としての経営方針において、いかにこの取組みが抜本的な移行であるかについて述べました。

ザッカーバーグの基調講演に続き、Facebook、Instagram、WhatsApp、Messenger、およびAR/VRを管掌する各リーダーより、多くの発表が行われました。

「F8」2019の1日目の主な発表は以下の通りです。

Messenger

Messengerコンシューマ製品 ディレクター アーシャ・シャーマ(Asha Sharma)

よりプライベートなコミュニケーションの将来を見据え、Messengerにおいて、人、ビジネス、開発者の間におけるより密なつながりを実現するための新製品や新機能を発表しました。

より速く、より軽量なアプリへ
メッセージアプリは高速かつ信頼性が高いものであってほしいという期待に応え、これまでよりも高速かつ軽量なアプリになるよう、Messengerの構造を根本から再設計していることを発表しました。再設計されたMessengerは、今年後半に提供開始予定です。

同時視聴する方法
家族や友人と物理的に同じ空間にいない場合でも、Messenger上で、Facebook動画の発見からリアルタイムでの同時視聴ができるようになります。FacebookアプリからMessengerにシームレスに動画を共有、他の���を招待しメッセージのやり取りやビデオチャットをしながらその動画を一緒に視聴することができます。現在、本機能の試験運用中で、今年後半にグローバルで展開開始予定です。

デスクトップ向け Messengerアプリ
どのデバイスからもシームレスにメッセージのやり取りができるよう、PC向けのMessengerアプリを発表しました。WindowsおよびMacOS向けに提供される本アプリは、グループビデオ通話機能を用いてプロジェクトの共同作業を行ったり、Messenger上でチャットしながら、マルチタスクを行うことができます。現在は本アプリの試験運用を行っており、今年後半にグローバルで展開開始予定です。

親しい友人とのつながり
Messenger上に、親しい友人や家族とのメッセージやストーリーズを見つけやすくする専用スペースを導入します。自身の何気ない会話を共有したり、投稿を表示する友人を選択することも可能です。本機能は今年後半に提供開始予定です。

ビジネスと顧客のつながりを支援
広告マネージャにリード獲得用のテンプレートが追加され、ビジネスが潜在顧客とさらに簡単につながることができるようになります。本テンプレートを使用することで、ビジネスが顧客の理解を深めることができるよう、Messenger内でシンプルなQ&Aに顧客を誘導する広告の作成が可能です。また、新たに予約機能が導入され、自動車ディーラーや美容院といったビジネスとのMessengerの会話内で予約が可能になりました。

WhatsApp

WhatsApp 製品管理 バイスプレジデント アミ・ヴォラ(Ami Vora)

ビジネスカタログ
WhatsAppを利用してビジネスとチャットをしている際に、ビジネスが利用者に商品紹介をすることができるビジネス・カタログ機能を数か月内に導入します。

Facebook

Facebookアプリ 責任者 フィジー・シモ(Fidji Simo)

Facebookは友人や家族とつながる場所であるだけでなく、興味・関心や情熱を共有する人々ともつながる場所でもあります。そこで、 FacebookグループをFacebookの中心 に据える変更を行い、オフラインでも人々が交流できるようにする新しい方法を導入しました。

新デザインのFB5
Facebookの新しいデザインであるFB5が導入されました。よりシンプルかつ高速になったほか、コミュニティを中心としてデザインされています。全体的にあらゆるものを見つけやすくなり、使用頻度の高い機能が利用しやすくなりました。Facebookアプリではこのアップデートが適用開始されており、日本でも順次展開予定です。デスクトップ用ウェブアプリは数か月内に更新される予定です。

Facebookグループ中心の設計
今回の再設計により、利用者の皆様は、パブリックな空間から、Facebookグループのようなプライベートな空間に移動することが容易になります。Facebookには数千万のアクティブなグループが存在し、自身にとって適切なグループを見つけることはFacebookを使用する上で最も有意義な体験につながります。現在、Facebook上の4億人以上が有意義と感じるグループに属しており、新しいツールを導入することで、興味を共有する人々からなるグループを発見し、参加することがさらに容易になります。

シークレットクラッシュ
Facebookのデート機能において、イベントやグループ、友達の友達といったFacebookコミュニティ内から潜在的なマッチ候補者を発見する機能の選択が可能となます。Facebookのデート機能は、コロンビア、タイ、カナダ、アルゼンチン、メキシコで提供されてきましたが、本日より、フィリピン、ベトナム、シンガポール、マレーシア、ラオス、ブラジル、ペルー、チリ、ボリビア、エクアドル、パラグアイ、ウルグアイ、ギアナ、スリナムの14ヵ国でも利用可能になります。

また、本日新たに「シークレットクラッシュ」を発表します。これまでに利用者の皆様から、自身の知り合いの輪の中にも、ロマンチックな関係を模索する機会があるのではないかという声がありました。シークレットクラッシュを使用した場合に、関心があることを伝えたいFacebook上の友人を最大9人まで選択できます。相手がFacebookのデート機能を利用している場合、その相手には誰かがクラッシュしたことを示す通知が表示されます。さらに気になる相手がシークレットクラッシュのリストにあなたを追加した場合、マッチが成立します。相手がFacebookのデート機能を使用していない場合、あるいはシークレットクラッシュリストを作成していない場合、相手が自身をリストに載せない場合、友達の名前を入力したことを他者に知られることはありません。

新しい友達に出会う方法
学校や職場、都市といった共通コミュニティに属する新しい人との友達関係を構築するための機能、「新しい友達を探す」を導入しました。これはオプトインで展開され、この機能をオンにしている利用者のみが表示されます。少数の地域限定で「新しい友達を探す」のテストを開始しており、今後順次対象地域を拡大する予定です。また、同機能にFacebookグループを統合することで、Facebook上で最も有意義なコミュニティからの新しい友達につながることが可能になります。

Marketplace上での発送
Marketplace上で販売している商品を米国本土内に発送し、Facebook上で直接購入料金を支払うことが可能になります。これにより、販売者はより多くの顧客にリーチし、安全に決済まで行うことが可能になり、購入者は、居住地域に関わらずより多くの商品の購入が可能になります。

新しいイベントタブ
今夏より、新しいイベントタブを導入します。これにより、利用者の周りで何が起きているかを確認したり、おすすめ情報の入手や地域ビジネスの発見が可能になるほか、友達と集まる計画を作成することが可能になります。

Instagram

Instagram 責任者 アダム・モッセーリ(Adam Mosseri)

Instagram上で、人々がつながり、興味関心を共有することができる新たな方法を展開します。

クリエイターから商品購入
Instagram上でお気に入りのクリエイターがおすすめしている商品を、簡単にショッピングすることが可能になります。スクリーンショットを撮ったり、コメントやDirect機能を使用して商品の詳細を確認するのではなく、クリエイターが着用しているアイテムに付けられたショッピングタグをタップするだけで、商品詳細を確認し、外部ECサイトから購入することが可能です(*米国のみ、チェックアウト機能が導入されているため、アプリ内で決済可能)。まずは一部のクリエイターを対象に試験運用を開始し、順次拡大する予定です。本機能の詳細は、 こちら をご確認ください。

NPOの活動をサポートする機能
Instagramでサポートしたい非営利組織(NPO)のために、募金を募ることができる機能を本日ローンチします。Instagramストーリーズの寄付スタンプを使って、支援したいNPOを選択し、募金活動をサポートすることが可能です。スタンプを通じて集まった募金は、全額が支援しているNPOに渡ります。この機能は現在、米国のみで利用可能ですが、今後、他の国・地域への展開を検討しています。詳細は、 Instagramヘルプセンター (英語)をご確認ください。

ストーリーズ用カメラのデザインを一新
数週間内に、ストーリーズ用カメラに「クリエイトモード」と呼ばれるデザインなどを導入します。写真・動画などビジュアル無しでもストーリーズを簡単にシェアしたり、ARカメラエフェクトやインタラクティブなスタンプ機能が使いやすくなるなど、より自由に自己表現を楽しむことができるようになります。

AR(拡張現実)/VR(仮想現実)

Facebookは、人と自然にやりとりする技術を構築していますが、新たに、Portalを使用したビデオ通話で人々がより深くつながることが可能になる新たな方法を発表しました。また、AR体験をより多くの人々やプラットフォームにもたらすことができるよう、様々な活動を行ってきましたが、この度、Oculus QuestとOculus Rift Sのプレオーダーを開始しました。


Portal 製品管理責任者 ジョン・マッカーシー(John McCarthy)

今秋よりPortalが国際展開を開始
米国で販売開始されたPortalは、これまでに販売エリアをカナダへ拡大してきましたが、今秋には欧州でPortalおよびPortal+を販売開始する予定です。WhatsAppがPortalで使用可能になるのとあわせ、すべての通話がエンド・ツー・エンドで暗号化できるようになります。WhatsAppやMessengerを使っている友達に、電話だけでなくPortalで通話が可能になります。

ビデオ通話を超えて
今夏より、Portal上での繋がり方に新しい方法が追加されます。「Hey Portal, Good Morning(ポータル、おはよう)」と言えば、誕生日やイベントなどのアップデートを確認することができます。また、大切な人にプライベートなビデオメッセージをPortalから送る機能も追加します。さらに、Amazonとの協業を通じ、Flash Briefingsやスマート・ホーム・コントロール、Amazon Prime Videoアプリといった目で楽しむ機能やAlexa機能をポータルに追加します。また、PortalでFacebook Liveの使用も可能になり、最も親しい友達とリアルタイムで特別な瞬間を共有することができます。

お気に入りの写真を表示するSuperFrame
Portalには、通話中以外の際にお気に入りの写真をPortalに表示することができるSuperFrame機能があります。これまでも、FacebookフィードからSuperFrameに写真を追加することが可能でしたが、本日より、Instagramからもお気に入りの写真を追加することが可能になりました。また、今夏より、新しいモバイル・アプリを使用することで、カメラロールからPortalのSuperFrameに直接写真を追加することが可能になります。


AR(拡張現実)/VR(仮想現実)開発マーケティング 責任者 キンバリー・アーチャー(Kimberlee Archer)

Spark AR利用者の拡大
昨年のF8以降、10億人以上がSpark ARによるARを体験し、Facebook、Messenger、Instagram、Portal全体を通じて、毎月数億人がARを使用しています。本日より、新しいSpark AR Studioは、WindowsおよびMacに対応するとともに、制作および協業にむけた新機能を追加しました。また、今夏より、Spark ARの制作者および開発者が、Instagram向けに活動ができるようになります。


Oculus 製品管理 ディレクター ショーン・ルー(Sean Liu)

Oculus QuestおよびOculus Rift Sのプレオーダーを開始
VRヘッドセットの新機種 Oculus Quest およびOculus Rift S を5月21日より出荷開始します。Oculus Quest は、当社初のゲームに適したオール・イン・ワン型VRヘッドセットで、PCに接続することなく、ほぼどのような場所であってもゲームを楽しむことができます。ゲーミングPCを所有する利用者は、Oculus Rift Sを利用することでVRが実現する最も没入した体験が出来るコンテンツを楽しむことが可能です。いずれの機種も価格は49,800円〜で、5月2日より oculus.com でプレオーダーが可能です。

また今年後半には、新しいOculus for Businessプログラムを提供開始します。新しいプログラムでは、Oculus Questが追加され、VRを介したビジネスを企業が再構築できるように設計された一連のツールを提供します。

本日発表された各機能や製品は、利用者がコミュニティを発見したり、関係性を深めたり、新しい機会を見つけることに役立つだけでなく、純粋に楽しんでもらえるものでもあります。開発者やクリエイター、起業家にこれらのツールを使用いただき、人々がよりプライベートな方法でコミュニケーションできる環境を構築していきたいと考えています。本日の発表の詳細は、 開発者ブログ (英語)、 エンジニアブログ (英語)、 Oculusブログ (英語)、 Messengerブログ (英語)、 Instagramプレスセンター (英語)でご覧いただけます。また、基調講演のビデオは Facebook for Developers からご覧いただけます。