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Facebook Watch:これまでの成果とこれからの展望

2018年はFacebook Watchにとって大躍進の年でした。全世界での展開を開始し、すべてのFacebookページの動画に対応し、多くのFacebookオリジナル番組の配信を開始しました。例えば、ジャダ・ピンケット・スミスのトークショー「Red Table Talk」、エリザベス・オルセン主演で高い評価を受けたドラマ「Sorry For Your Loss」、ラエル・タッカーがショーランナーを務める「Sacred Lies」、スペインのサッカーリーグ、「ラ・リーガ」のインドにおける生中継など、すばらしい新しいコンテンツが次々と登場し、人々の話題となりました。グローバルな番組も充実させ、Watch初のインタラクティブゲームショー「Confetti」は今年新たに6市場へ進出を果たしました。またNas DailyJay ShettyLaura Cleryをはじめとする世界中のクリエイターからも人気を集め、それぞれにユーモア、洞察力、クリエイティビティを活かしたユニークなブランドを確立しています。

Watchは全世界での展開から3か月で月間利用者数が4億人を突破し、7500万人以上が毎日、Watchで1分以上動画を視聴しています。毎日Watchを訪れる7500万の利用者の皆様は平均で20分以上滞在していることもわかっています。気に入った番組の新着動画をチェックしに定期的にWatchを利用する利用者の皆様も多く、視聴時間も長くなる傾向がみられます。以下で、Watchの動画戦略と今後の展開についてご説明します。

 

会話、コミュニティ、つながりの追求

動画配信プラットフォームは数々ありますが、Watchは単なる動画ライブラリではありません。気に入った動画があればそのクリエイターをフォローし、友達と感想を語り合い、興味・関心を共有するファン同士でコミュニティを築くことができます。かつて、映像コンテンツの鑑賞はソーシャルな体験でした。しかしオンラインでの視聴が一般的になるにつれ、個々人での体験になっていきました。Facebook Watchは、オンライン動画はただ受け身で視聴するものではなく、 オンライン動画の視聴を通じて人間関係を築いていく手段にもなり得ることを示したいと考えています。

動画コンテンツを通じて人と人との絆を深めることができること、これがFacebookが他の動画プラットフォームと異なる点です。FacebookはFacebook Liveで、リアルタイムでの動画配信が人の結びつきを築くのにどれほど効果的であるかを学び、その力を活かすフォーマットや機能を開発してきました。中でも今年の夏からFacebookの全利用者が使えるようになった動画ウォッチパーティは大変好評でした。Facebookグループ内だけでも1,200万件以上のパーティが開催され、通常のグループ内動画に比べて8もコメントを集めています。動画ウォッチパーティは個人で友達と一緒に開くこともでき、コンテンツクリエイターやパブリッシャーが開催するケースもみられます。例えばイタリアのクリエイターBenedetta Rossiは自分のレシピ動画のウォッチパーティを開き、Shaquille O’Nealは最近、自分のFacebook Watch番組「Big Chicken Shaq」の人気エピソードを集めた総集編ウォッチパーティを催しました。また、クリエイターやパブリッシャー、あるいは個人が新作動画の初公開を視聴者とチャットしながら一緒に楽しめる機能、プレミア公開も追加しました。さらに動画のアンケート機能やゲーミフィケーション機能の追加で、動画に楽しい独自のインタラクティブ要素を持たせられるようになりました。今後、友達と一緒の動画鑑賞を今まで以上の手軽さで楽しめるようにするため、こうしたソーシャル体験の拡充に力を入れていきます。

また、Facebook全体での動画の視聴体験の統一化にも取り組んでいます。現在、FacebookではWatch、ニュースフィード、検索、ページなど様々な場所で動画を探して視聴することができますが、どこであってもより没入感のある視聴体験を叶えるようにしていきたいと考えています。その一環として、数か月のうちに、モバイルで動画を再生する際の背景を暗くして映像を見やすくする機能や、統一化された視聴体験などのテストを開始する予定です。

さらに、Watchにアクセスできる場所を増やしました。8月の全世界展開の際はモバイル向けでしたが、12月13日よりデスクトップおよび Facebook LiteからもWatchをご利用いただけます。

 

パートナーのための機会創出

Watchは常に、クリエイターやパブリッシャーが視聴者を見つけ、ファンコミュニティを築き、そして自分の作品を通じて収入を得られる場となることを目指してきました。良質な動画コンテンツを充実させるための最善の手段は、クリエイターのために持続可能なシステムを築くことです。Watchを全Facebookページに展開したのも、CM機能を開発したのも、すべてはそのためです。CM機能は8月にまず5か国でローンチし、その後数か月で機能の提供に努めてきました。現在では世界40か国で一定の条件を満たすページからご利用いただけます。(日本での提供開始は未定)

Facebookは2019年も引き続き、クリエイターやパブリッシャーにとっての収益化手段の幅を広げることに取り組んでいきます。CM機能については提供地域をさらに拡大し、ゲームクリエイターによるライブストリーミング中にも表示するなど新しい配置もテストしていきます。スポンサー契約相手を探すクリエイターとブランドのマッチングを支援するブランドコラボマネージャも対応地域を広げ、ファンサブスクリプション機能についてはさらに大規模なテストを行います。

もちろん、広告主にとっての新たな機会の創出にも取り組んでいます。9月には有料配信動画やテレビの広告バイヤー向けにインストリームリザーブの提供を開始しました。来年も引き続き、ターゲット層に合わせてより柔軟な動画広告キャンペーンを実施できるようなオプションの拡充に努めていきます。

こうした取り組みの中でFacebookが学んだのは、動画の収益化製品は、コンテンツクリエイター、視聴者、広告主、それぞれのニーズにバランス良く応えつつ、三者すべてに価値を提供する必要があるということです。来年も引き続き、クリエイターやパブリッシャーがFacebookでファンの応援から着実に収入を得られるよう、収益化ツールの強化に力を入れていきます。

 

会話を喚起するオリジナルコンテンツへの投資

Watchはローンチ以来、オリジナル番組のラインナップの充実にも力を入れてきました。そうして登場したFacebook オリジナル番組の多くは、着実にファンを獲得し、それぞれのプレゼンスを築いています。オリジナル番組については意図的に、初放映のインパクトだけで終わらず長く見続けてもらえる、視聴者同士の会話や双方向のインタラクションを促すようなコンテンツ作りを重視してきました。例えば「Red Table Talk」は毎週のショーで話し合うトピックを、アンケート機能を使って視聴者投票で決めています。Mike Roweの「Returning The Favor」は番組で取り上げてほしい人物について視聴者の推薦を受け付けています。また「Ball In The Family」のFacebookグループでは、エピソードやシーズンの合間も活発な会話が交わされています。

私たちは「テレビ黄金時代」に、コンテンツはただ面白さや質の良さを目指すだけではいけない、ということを学びました。視野を広く持ち、社会と時代の琴線に触れ、あるいは他では得られない何かを求める人々の期待に応えるものでなくてはいけません。その「何か」とは、例えば、ニッチな話題を取り上げるコンテンツやタレントとの個人的なつながりを感じられるコンテンツなどの形で満たされるものです。その点、Watchの番組はFacebookを基盤にしているため、個人的つながりについては実現可能であり、ファンベースがすでに組織され、配信プラットフォームからリーチできる状態で存在していることも少なくありません。こういう観点から、Facebookはオリジナル番組に投資し、コンテンツを通じてエンゲージメントを高めたいパートナーへの助言をしています。

2019年も引き続きFacebook オリジナル番組への投資を続け、うち Huda Boss, Five Points, Sacred Lies, Sorry For Your Lossの4番組については内容を一新したシーズン2の配信を開始します。いずれも一定の固定ファン層を確立しており、視聴者はエピソードを見るだけでなく、見終わったあとも感想を語り合います。これは、コンテンツとコミュニティがひとつに融合した好例といえるでしょう。詳しくはメディアブログをご覧ください。

先に述べたとおり、Facebookのコンテンツ戦略はオリジナル番組だけでなく、ライセンスやパートナーシップも含みます。新しい動画視聴体験はそれらも含めてテストと分析を行っていきます。特に、人々が見た後で感想を語り合いたくなり、視聴をきっかけにFacebook上で有意義な人間関係を築いていけるようなコンテンツとはどのようなものかを見極めることが戦略の焦点となります。

 

今後の展望

私たちは常に、Facebook Watchを通じて「関心のある動画を発見し、その動画のクリエイターと出会い、同じ動画が好きな人たちとつながれる」場所を作ることを目指してきました。私たちの取り組みはすべて、それを達成するためのものです。2019年も引き続き、このミッションを掲げてまいります。

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